元なでしこリーグ女性サッカー選手の3人がジェンダリストして活動するユニット“ミュータントウェーブ”。トキメキではミュータントウェーブが日々、何を想い、感じ、行動しているのかを、それぞれの視点でコラムとして発信します。第一回は、自己紹介を兼ねたユニット結成の想いをリーダーのおおちゃんに語っていただきました。
この記事を書いた人:
ジェンダリスト /ミュータントウェーブ。
元なでしこの三人がミュータントウェーブを結成!
トキメキ読者の皆さんこんにちは。
ミュータントウェーブリーダーのおおちゃんです。メンタルトレーナーのあさひと書道アーティストのまさと三人でミュータントウェーブとして活動しています。
私たちは全員がなでしこリーグで女子サッカー選手としてプレーしていました。あさひとまさは地元が同じで幼馴染。私は地元こそ違いますが高校生の時に中学生だったあさひとと試合をしたり、まさとはなでしこリーグでチームメイトだったりと関係がありました。それぞれがサッカー選手を引退し、女性から男性へと性転換を果たした後、偶然か必然か三人は再会します。そして、いろいろな想いを話せば話すほど、三人がやりたいコト、やりたくないコトが同じだということに気がつきました。
トランスジェンダーであることは要素の一つ
皆さんには女性から男性になったトランスジェンダーとして、すぐに思い浮かぶ人はいますか?
残念ながら私にはいません。いったいそれはなぜなのでしょうか?
私たちのような人は、この日本にも大勢いるのに、です。女性から男性になった私たちの認知が広がらないのは何か理由があるに違いありません。
けれど、その理由を考えて嘆いていてもしょうがない。私たちが行動することで存在を知り、同じ人間だということを知ってもらう。そこからすべてが始まる。そう思いました。
と、同時にやりたくないことがありました。
それは「女性に生まれながらにして男性になりたいという矛盾を抱えた可哀そうな人たち」というレッテルを貼られることです。トランスジェンダーは私たちの一部にしかすぎません。
私は今の自分が大好きです。もう一度生まれ変わっても同じ状況で人生を生きたいと思うほど楽しみながら今の人生を生きています。そんな私たちのありのままを知って欲しいと思っています。
愛に触れ、溢れて。愛を伝える人でありたい
私たちが成し遂げたいコト。それは「この世の中を愛で溢れさせるコト」。
私たちに関わることで、愛に触れ、その空間や関わった人たちみんなが愛に溢れていくコト。
そしてそれが伝播し、愛に満ちた人たちがどんどん増えて世界中に愛が広がるコト。
愛を知れば、自分を愛することができます。
自分を愛することができて初めて心が満たされる。だからこそ心に余白ができて誰かを愛することや手を差し伸べることができる。自分自身に熱中(愛する)することで他者を攻撃することなんてなくなると思います。
そのためには、まずは社会に深く存在している思い込みや偏見、固定概念というフィルターを少しずつ剥がしていく作業が必要でした。それには“知る”ことが最も大切だと思います。知らないから怖いと感じ、怖いから自分を守るために攻撃してしまう。そんな悪循環は今すぐ断ち切りたい!
ポジティブなメッセージを発信しながら活動する私たちに関わることで愛を感じ、正しい情報を得て、自分を愛し人を愛せるようになってほしい。
急には愛せなくても自分だけは許容してあげるところから始めてほしい。
そんな想いでミュータントウェーブは発足し“ジェンダリスト”として活動しています。
これからどんどん私たちのコト、活動のコト、日々感じているコトを発信していきたいと思います。どうぞよろしくお願いします。