【お悩み相談】風俗通いに暴力…夫とスムーズに離婚するには?【弁護士が教える離婚あれこれ】

今回は吉成弁護士に離婚にまつわるお悩み相談に回答していただきます。風俗通いの夫に嫌悪感を感じ一年以上まともに会話もなく真剣に離婚を考えていたら、それがバレてすべて妻のせいにされ暴力をふるわれ、恐怖におびえる日々を送る女性からの相談です。

この記事を書いた人

弁護士 吉成安友

【相談】風俗通い・モラハラ・DV…どうしたら幸せになれますか。

もうすぐ結婚8年目で4才と5才の子供がいます。

旦那は風俗好きで私にバレていないと思っています。

ある時、夫のスマホを見たところ個人的に関係をもっているようなLINEや女性器の写真などが送られてきているのを見つけてしまいました。

私は嫌悪感でいっぱいになり夫のことを生理的に受け付けなくなってしまいました。

一年以上、家庭内別居状態で会話はほとんどありません。

夫は家でほとんどしゃべらず家事も一切やりません。

出てきた食事をだまって食べるだけです。

もう触りたくもないし顔も見たくないし食事も一緒にしたくありませんが子どものこともあり我慢してきました。

ですが最近になり急性胃炎になり、ひどい頭痛や肩こり、恐ろしい程の恐怖感、不安感におそわれる日が増えてきました。 友達や母に相談しても、「子どもが2人いるんだから、がんばるしかないよね」と言われ、この先どう生きていけばわかりません。

夫と話さなければいけなと思うのですが、タイミングがあわず、どう切り出してよいのかもわかりません。

一年程前からパートを始め週末は託児所付きの仕事もしています。

離婚したいですが、お金もまだないので貯めなければいけないと思っています。実家に戻ることはできません。

離婚に備えて先日、図書館で2冊、離婚関係の本を借りたらそれが夫に見つかって、洗い物をしている私に本を投げ付け「こんな本、読んでんじゃねぇ」と胸ぐらをつかまれ壁に押しつけられ頭と背中を何度も叩きつけられました

そして冷えきった夫婦関係について「オマエが壁作っているんだろうが!」と怒鳴られ反抗したら平手打ちされ、左肩と左あごを強く打撲し首にはアザがつきました。

ものすごく恐かったです。 2人の子供達はずっと泣いていました。居場所がなく怯えています。私はどうしたらこの状況から抜け出せるのでしょうか。

【回答】証拠を集め毅然とした態度で離婚への一歩を

大変お辛い状況ですね。ご自身やお子様の身は守れる状況にあるのでしょうか?大変心配しています。

夫のモラハラ行為、風俗通い、そして暴力行為があるのであれば、証拠さえしっかり確保すれば、最終的に裁判をしても離婚請求が認められると思います。なので、まずはそうした夫の問題行動の証拠をしっかりと確保することが重要です

風俗通いが不貞行為に当たるかどうかは、まだ曖昧な面もありますが、お店の方と個人的に関係を持つようになっているのであれば不貞行為と認められると思います。

暴力は夫婦喧嘩の中での偶発的なものだと直ちに離婚が認められないこともあるのですが、不貞行為については離婚が認められる可能性が非常に高いので、特にその証拠を押さえることが大事です。

また、風俗通いは直ちに不貞行為とはならないにしても、婚姻破綻の認定や慰謝料の算定において考慮されることがありますので、その証拠も取れるとより良いでしょう。

これらの証拠を確保しながら、何よりご自身で離婚を決断して腹をくくるということが大事だと思います。

離婚をすることによる不安もあるでしょうが、今のままではご自身もお子さんも幸せではありませんよね。

証拠を確保して、いざとなったら一方的に離婚ができるということをよりどころにして毅然とした態度で離婚の意思を告げるということが大事かと思います。

もしも夫の行動がエスカレートして身の危険を感じることがあるのであれば、いったんはシェルター等に逃げたり、弁護士を立てたり、調停を申し立てたりして第三者を介して話をしていくことをお勧めします。

別居後の生活については夫に婚姻費用の請求ができます。これは請求しないで時間が経過すると、遡っては請求できないので、別居をしたら直ちに請求するのがよいと思います。

自治体や弁護士を頼るなどして、けっして一人で抱え込まないようにしていただきたいと思います。

相談者さんの幸せな未来を祈念しています。

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この記事を書いた人

2007年9月に弁護士登録をした東京弁護士会に所属する弁護士。2010年1月より、荒川区西日暮里にMYパートナーズ法律事務所を開設。 取り扱い案件は、離婚を始め、相続、交通事故、医療過誤、知財紛争、企業間紛争、刑事弁護、消費者問題、労働問題まで多岐にわたる。また、多数の企業の顧問も務める。 全ての案件に全力投球。難しい案件ほど燃えて、臨機応変に解決。 実家は大分県豊後高田市の若宮八幡神社の宮司を900年以上務めており、神職資格(権正階)を有する二刀流。 仕事好き、酒好き、ロック好き。