【お悩み相談】夫からの度重なる暴言暴力。誠実に話し合いをしたいだけなのに…

専門家が皆さまの性・心と体・パートナーシップに関するお悩みにお答えします

近しい悩みを持つ皆さまの一助になるよう過去に寄せられたお悩みをご紹介します。

※あらかじめご了承をいただき回答を掲載しております。また個人の特定を避けるために匿名性を保ち、内容を一部変更してご紹介しています。

今回は、ハニーさん(30代後半の女性)から「夫は包丁を床に付き刺したりします。女性と携帯のやりとりをして、それについて逆ギレで携帯を壊します。そして叩かれます。私は、暴言暴力を振るう夫を許したい。その為に誠実な話し合いをしたいのにできません」というご相談をいただきました。


お悩み相談

夫の二面性

初めて勇気を出してこのようなサイトで相談します。結婚10年、子供も3人います。

夫は、公に立場のある仕事を持ち、自身が心身ともに平静で時間的に余裕のある時は、子供達にも冗談をいう優しい父親です。世間的にも、欠点のつけようのない、愛想のよい行動をとります。

ですが、家庭では一旦切れると何をするかわからない一面があります。その暴言暴力は尋常ではありません。

具体的な暴力の例

包丁をキッチンの床に突き刺し、驚く私に「あれ、落ちてた?」ととぼけたように言ったり、焼けた竿をぎりぎりまで突き付けてきて「熱かったか?」と言ったり、一歳の子供を抱く私を倒して何度も叩いたりします。年に数回のことで、あざも残らず証拠もありません。

携帯を投げ、謝罪もなく逆切れ

私がご相談したいのは、この事を周囲に相談できず、誰にも信じてもらえない状況の中で、自分達で解決したくても、まともな話し合いができない事です。

先日は台所に落ちていた携帯を拾ってしまいました。今までも女性とのやり取りがあり、その度に逆切れされ、誠実に謝罪もせず、言い訳すらしません。いきなり携帯を投げつけ壊し、「ただの飲み屋の子。切ったら終わりや。」と言われました。

今回も、着信音も消去され、おまかせロックされた携帯の件も、また暴言で終わるかと思うと言い出せずにいます。

周りに迷惑をかけたくなくて離婚を踏みとどまっている

離婚することは、多くの方々に影響を及ぼすことです。ただ夫婦らしく、喧嘩しても話し合って許したい。どうすればよいのか、考えることにも疲れてしまいました。


ご相談への回答

夫の暴力と離婚に揺れる妻へ-次の一歩を踏み出す秘訣

恋人・夫婦仲相談所所長の三松真由美より回答します。

相談内容を拝見いたしました。結婚10年、誰にも相談できず信じてもらえない中、頑張っていらっしゃいましたね。私はハニーさんの話を信じます。

心が平穏で余裕のある時は優しい面もある方なのですね。ハニーさんのお気持ちとしては、たとえ喧嘩をしても話し合って夫を許したいということですが、今一度考えてみてください。

10年という長い年月をかけてもまともに話し合える日は来ない

10年という年月を夫と過ごされ、彼は妻と話し合うといった事ができる人でしょうか?

年に数回起こる夫の切れ方はハニーさんがおっしゃる通り尋常ではありません。私が夫婦間で起こる暴力の問題を見聞きする中で、夫はバタラー(暴力をふるう人)と呼ばれる人の特徴を持っていると感じました。

それは、内と外を分ける二面性を持っていること、外では本当に良い夫、父、社会人を演じることができ、家庭内では妻をどちらかというと見下し支配的になるというところです。また、暴力をふるっているときは感情的になるのではなく冷静冷徹になっていく人格をもったケースが多いです。

子どもの面前で暴力暴言が日常茶飯事なのは悪い影響を与える

夫の女性関係について、謝ってもらえないということも辛いと思いますが、それ以上に、包丁をキッチンの床に突き刺したり、焼けた竿をぎりぎりまで突き付けるといったサディスティックな行動をとる彼と生活を共にし、ハニーさんは人として、子どもを育てる母として、健全な精神状態でいられるでしょうか?これは夫婦喧嘩といった言葉で片付けることはできません。

離婚の決断がしっかりするまでは証拠を集めるようにしよう

もちろんハニーさんが離婚することは、大変エネルギーや精神力のいることで、子どもを含め多くの人に影響を及ぼし<罪悪感>が重くのしかかることだと思います。子どもが可哀そうだと周りからは責められ、我儘だと言われ、追い込まれることが想像できます。

まずは、今回初めて相談することができたということですから、もう少し<彼>という人物を、ご自身のおかれている状況をより客観的に見られるようにしていかれ、これまでの年数回起こる暴力や発言などを箇条書きにしておくとよいと思います。

フェミニストカウンセリングに通うのも解決策の一つ

3人のお子さんのためにも、今後家庭内での暴行は許されることではないのだと思える気持ちが大切です。そして、もしお時間や余裕があればハニーさんがフェミニストカウンセリングに行かれ、少しずつご自分の状況や心のうちを話せる場所を確保されることをお勧めします。

フェミニストカウンセラーだと、女性の置かれる社会的、家庭の中での状況に詳しいのでハニーさんの事をよく理解してくれます。またNPOや様々な団体などが電話相談をしているところもあります。(もちろんこの相談所へのメールでも大丈夫です!)

外面が良くても家庭に悪影響があるなら離婚を検討するべき

どれほど社会的に認められていても、親戚一同から頼られた存在であったとしても、貴方にとって、夫がどういう存在かということを考えるきっかけにしていただけたらと思います。

長い時間をかけて、子どものため、家のためと家庭の中で心がボロボロになっていく女性が多いのが現状です。どうか、ご自分を大切になさってください。


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どうぞ一人で抱え込まずに、私たちに頼ってくださいね。

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この記事を書いた人

恋人夫婦仲所長。「セックスレス」「理想の結婚」「ED」のテーマを幅広く考察。恋愛・夫婦仲コメンテーターとして活躍中。著作、講演、メディア取材多数。NHK離婚特集番組、セックスレス問題を考える番組等に出演。