排卵日EDとは?
排卵日EDとは、排卵期に男性が心理的・肉体的にプレッシャーを感じ、勃起不全(ED)に陥る現象です。
妊娠を強く望むパートナーからの無意識なプレッシャーや、時間的な制約からくるストレスなど、心理的な要因で、排卵日以外は問題なく性行為ができるけれど、排卵日になると勃起が困難になる場合があります。
実際に寄せられたお悩み相談
私は38歳で同い年の夫と結婚しました。結婚当初は、性行為の回数も多く、すぐに長男を授かりましたが、2人目がなかなかできず悩んでいます。年齢的にも厳しくなり、行為そのものがないまま時間が過ぎてしまうのが辛いです。共働きで、育休中に2人目を授かりたかったため、夫を急かしたりしてしまい、それが原因で夫は「疲れているから」と断るようになりました。EDの症状も見られ、薬をもらったものの、性行為は減少しています。
夫は淡白な性格で、「月に1回でいいだろう」と言いますが、排卵日に合わせようとしても「今日は無理、明日」と言われることが多く、1年間でタイミングよくできたのは1、2回程度です。最近では、排卵日EDのことも知り、特に伝えずに誘っても、やんわりとかわされています。最後に行為があった時も、射精に至るまでにお互いにとても疲れてしまい、それが夫にとって大変な負担になっているのかもしれません。
夫の帰宅は毎日11時頃で、疲れているのも理解しています。私が優しく接すれば接するほど、私の希望からは遠ざかってしまう気がします。性行為まではいかなくても、スキンシップや会話はありますし、夫も「触れ合いたい」と言います。2人目を望んでいる気持ちはあるものの、今の子が可愛いから焦っていない、と夫は言っています。
もし年齢的な余裕があれば、数年かけて2人目を考えたいところですが、現実はそうもいかず、どう改善すればいいのか分かりません。このまま時が過ぎてしまうと、将来、夫に対して「あなたが努力しなかったせいで、私の貴重な時間が無駄になった」と不満をぶつけてしまいそうで怖いです。
夫にプレッシャーをかけないようにはしていますが、もっと私の気持ちを率直に話した方がいいのか、それとも他に効果的なアプローチがあるのか、アドバイスをいただきたいです。
排卵日EDへの対処法とは
1. プレッシャーを減らす
排卵日が原因でのEDは、パートナーからの無意識な期待やプレッシャーが影響することが多いです。
妊活は女性にとっても大変な時間と労力をかけること、またタイムリミットを考えると、ついついこのタイミングを逃したくないという思いが先行してしまうのは当然のこと。
けれど、知らず知らずのうちに相手に対してプレッシャーをかけるような言い方や態度をしていないか、振り返ってみてください。
妻のふとした一言で勃たなくなるというのはよく聞く話です。それだけ、「勃起をする事」というのは男性にとってはセンシティブな場合があります。
2. ED治療は夫にとっても妻にとっても問題だと気づいてもらう
自分自身がEDであることを認めることは相当にハードルが高いことです。けれど、自分の問題だけではなく、夫婦どちらの問題であることに気づき、解決に向けたアクションをとってもらう必要があります。EDは適切な医療機関に行けば治すことができます。
しかし、この時のパートナーへの伝え方はとても大事です!相手まかせではなく一緒に取り組む姿勢、提案の姿勢で話してみてくださいね。
2. 日頃からのセクシーシーンを増やす
排卵日だけに集中している場合には、日頃からも、お互いの性感帯に触れ合う機会を増やしてみてください。
いきなり排卵日に本番となると余計にプレッシャーがかかるもの。日頃の延長戦の中で排卵日を迎えられるように日々の関係も見直してみてください。
義務的な機械的なエッチをしない
挿入し射精をして終了…という機械的なエッチになっている場合は、お互いが心も身体も気持ちよくなれるよう、前戯を入れる、お互いの身体に触れ合う、気持ちいいと感じていることを口にだすなど、工夫をしてみてください。
まとめ
排卵日EDは、心理的な要因が強く関わる問題です。プレッシャーを軽減し、パートナーと楽しい時間を過ごすことで、夫婦間の関係を改善し、自然な形で性行為を再開することを目指しましょう。
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千葉大学大学院医学研究院泌尿器科学特任助教
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