今回は、ホタテさん（31歳の女性）から「旦那は中間管理職で、とてもハードな仕事をしています。夜中帰りが続きます。私からセックスを誘うと・・仕事がきつくて大変なんだ。その上、お前にまで責められたら、と涙を流しました。家族を守る為に仕事をし、そのせいでセックスができなくなっている現状。残酷です。私は毎日、泣きっぱなしです・・・・
私たちには明るい未来がありますか？」というご相談をいただきました。

旦那とのセックスレスは4年ほど‐現在の状況

妊娠を機にセックスレスが始まり、4年近く経過しました。3歳になる息子が一人います。

妊娠中はセックスレスを気にしませんでしたが、出産後もセックスは1度もありませんでした。3ヶ月前に私が切り出すまでは、全くセックスがなかったのです。

子どもも一緒に寝室で寝ており、育児が大変な中、夫は不規則な勤務をしていました。昼前に出勤し、夜中1時〜3時に帰宅するという中間管理職のハードな仕事です。私は夫の生活リズムと、子どもや自分のリズムをどう整えるかに気を取られ、セックスのことは後回しにしていました。

2人目の子作りについて相談したものの…

子どもが3歳になった頃、夫が2人目を希望しましたが、正直「夫婦生活が再開していないのに子作り？」と思いました。私は再開を待っていたのに、子作りのためだけにセックスをするのは、自分が「子作りマシーン」のように感じられ、良い気持ちではありませんでした。

夫は子育てには協力的でなかったため、私は周りの協力や自分の限界、経済的理由を説明し、「子どもは一人でいい」と打ち明けました。しかし、夫は「それは大変な環境のせいにして働かないニートと一緒だ」と言われ、自分が手伝わないで何を言っているんだ、とさらに気が失せました。

セックスレスの継続を置手紙にしてみたら再開♪

その後、夫は子作りのことを言わなくなりましたが、セックスも再開せず、時が流れていきました。私は再開しない理由が不可解で、悩んでいました。そして、遅く帰る夫に置手紙をしました。「もう3、4年、仲良しがご無沙汰ですが、たまには仲良ししたいな♪」と、責めずに思い切って誘いました。

夫は「仲良し」の意味を履き違えており、セックスの再開はありませんでした。私は再度責めずに話を切り出し、「体の関係のことだよ」と伝えたところ、夫は驚いた様子でした。

私は「周りの夫婦はみんな再開しているよ」と言い、夫は「わかった」と言いましたが、いざ再開しようとすると「でも、寝てるし、起きちゃうよ」と拒まれました。私は「チューだけ」と女の子らしく言ってみたら、夫が「かわいい♪」と言って、やっと再開に至りました。その後、2週間ごとに1回セックスがあり、とても良いものでした。

コンドームをしない夫に不信感…再びセックスレスへ

しかし、夫はコンドームをしてくれませんでした。どんなに頼んでもしてくれず、妊娠が怖かった私は、それでも受け入れてしまいました。ここで少し不信感を抱きました。

それから2ヶ月間セックスがなく、私は再開を喜んだことも無駄だったのかと残念に思いました。それでも深刻にならないよう、明るい雰囲気でメールを送りました。「最近ご無沙汰ですが、正直キツイのかな？私は月に1度くらい誘われたいけど」と。

夫から「悪かったよ。最近仕事も体もきつくて…わかったよ」という返事が来ましたが、やる気は感じられませんでした。しかし、翌日、夫が私の前で初めて涙を流しました。夫は「今、仕事が辛くて体も本当にきついんだ」と話し、私は驚き、夫の気持ちを理解しました。

夫の涙に決意を固めるも…私の存在意義が揺らぐ

夫が涙を見せたことで、私も癒やしに徹しようと強く思いましたが、同時に「もう2度と再開はできないのではないか」という不安感に襲われました。私自身も癒やされる場所がなければ、気が狂いそうです。

夫のために癒やしに徹すると、夫にとって居心地が良くなり、セックスが面倒だと感じるようになるかもしれません。私はますます母のような存在になり、家族愛以外の何者でもなくなりそうです。

夫婦であるにもかかわらず、隣に寝ているのにぬくもりを感じられないことが、私にはとても辛いです。夜も眠れず、昼間も涙が溢れて止まりません。

夫は「おまえがいなければ、俺もいないし、子供もいない」と言ってくれますが、仕事の苦しみも理解しなければなりません。夫を信じて、癒やしに徹していれば明るい未来が待っているのでしょうか。

誰にも打ち明けられず苦しかったですが、メールで文章にすることで少し気持ちが楽になりました。しかし、再びセックスレスの長いトンネルに突入したことに不安を感じています。

心も体も限界を迎える夫とセックスレスになるのはなぜ？

恋人・夫婦仲相談所所長の三松真由美より回答します。

ホタテさんご夫婦の辛い現状に、共感される主婦の方々は非常に多いと思います。

夫が妻を抱かなくなる原因

三松の「日本のセックスレス分類（夫が拒否編）」によると、夫が妻を抱かなくなる原因として、次の2つが上位を占めています。

1. 長い月日が流れ、妻に新鮮さを感じなくなり、家族として見てしまう場合。
2. 夫の職場でのハードワークや加重のストレスによる疲労困憊の場合。

ホタテさんが、なぜ1時間おきに泣いているのか、なぜ31歳という若さで、もう二度と夫に抱かれないと諦めているのか。その原因は、日本の社会問題と密接に関連しています。

社会問題とセックスレスは密接に関係している

男性陣のハードワーク、日本の会社の現状、うつ病患者や自殺者の増加、格差社会の拡大、満員長時間の通勤電車の苦痛、無駄な接待…。これらの社会問題の裏には、「セックスレス問題で押しつぶされそうな妻たち」がポツンと立っている現実があります。

夫婦を取り囲むライフスタイルとして確立していくべき

身を粉にして働く夫たちも、吸収されるかもしれない、リストラされるかもしれないとビクビクする旦那様たちも、嘘がばれそうな政治家たちも、「妻を抱いている場合じゃない！」と感じていることでしょう。

「セックスレス問題」を「妻の淫乱」と突き放すのではなく、夫婦を取り囲むライフスタイルとして見つめ直すことが大切です。