専門家が皆さまの性・心と体・パートナーシップに関するお悩みにお答えします
近しい悩みを持つ皆さまの一助になるよう過去に寄せられたお悩みをご紹介します。
※あらかじめご了承をいただき回答を掲載しております。また個人の特定を避けるために匿名性を保ち、内容を一部変更してご紹介しています。
今回は、るるさん(40代の女性)から「夫のパソコンフォルダーから大量のゲイ同士のセックス無修正画像が。家事もまったくしない夫。そして私とのセックスレス。機会を見計らってゲイであることを責めて責めて、今後どうするのか聞きたくて気持ちがパンパンになっています」というご相談をいただきました。
お悩み相談
遠距離恋愛からの結婚
どうしたらよいのかわかりません。夫との向き合い方に悩んでいます。結婚15年が過ぎ、子供も大きくなり、これからが夫婦としての付き合い方の本番と思っていました。しかし、決定的に私が受け入れることのできない状況がやってきてしまいました。
夫とは遠距離恋愛の末、結婚し夫の実家近くの本家の土地に家を建て住んでいます。夫はやさしく、人に対してよく気を使い、細やかな神経を持った人間です。特に親に対しては絶対反抗することなく、何を差し置いても親の言うことを一番に考え、従うところがあります。
家族との関係
父親は厳格で仕事一筋、趣味も友人もなく休みの日も仕事場にいるような自営業を営んでいます。母親は次男である夫に全面的な信頼を抱いていて、何につけ夫への依存心があるようです。夫も母親から頼まれることはすぐにしてあげることが喜びなのでしょう。ある意味マザコンです。
それでも私は夫の両親含め親戚一同からもかわいがられ、うまくやってきたつもりです。気の利かないところは多いと思いますが、法事や親せき一同が集まる機会には要領よく振舞ってきました。夫も嫁の評判が良いことにはまんざらでもない様子でした。
結婚生活の歯車の狂い
そんな結婚生活でしたが、数年前から少しずつ歯車の狂いが生じてきました。きっかけはセックスレスです。と、言っても数カ月のことでしたが、私にとってはすごくさびしくつらい経験でした。もともと夫婦喧嘩のない二人でしたので、私も我慢に我慢を重ね、最後はひどく夫を責めた覚えがあります。
夫のゲイ趣味の発見
夫は決して意見することなく、黙って私の意見を聞き入れるだけ。すぐに元の性生活が戻ってきました。しかし、その時私は夫のある趣味を見つけてしまったのです。夫はゲイに興味があるようでした。セックスレスになって、私は疑心暗鬼になり、パソコンのフォルダを覗くことをしてしまいました。するといくつかのゲイ同士のセックス画像が保存されていました。
私は男女のそういう画像を見ることには抵抗がありません。むしろ好きで自分でも見るくらいです。しかし、夫は男同士の無修正の画像をたくさん保存して私とセックスしない間見ていたのです。その時は「まさか…」という気持ちがあって、さりげなく言い合いの時に「なんでゲイ画像がPCにあるの?」と聞きました。すると夫は「知らないよ。たまたまダウンロードしてみたらそういう内容だっただけ」と言い訳しました。その時は、その答えに安心して信じた私です。
夫の転職と生活の変化
しばらく夫婦生活は平穏でしたが、そんな中夫は父親の手伝いをしていた自営業を突然辞めてしまいました。もともと父親の仕事を手伝うのは不本意で、それでも黙って従ってきていたようですが、ふとしたきっかけで初めて父親に反抗したと同時にすべてを放り出してしまいました。両親からはもちろん、仕事の取引先や親せきからも留まるよう説得されましたが、夫の意思は固く、しばらく無職の期間はありましたが、何度か転職をしながら今の仕事を見つけることができました。
正直私は夫が父のもとで働いているのがつらそうなのがわかっていたので、転職は賛成でした。周りにはそんなことは言えませんので、夫婦の絆は強まりましたが、40歳を過ぎてからの転職、なかなか経済的には好条件な職種はありません。家計は苦しくなりました。それでもやっと落ち着いてやりがいのある仕事に就き、ホッとしていました。
再びのセックスレス
しかし、昨年の夏以降、再びセックスレスの時期がやってきたのです。実際、歳も40代後半、そろそろ性欲も衰えつつあるのは仕方がないのかなと思いましたが、私はまだ40前半、いきなりまったくなくなるのは寂し過ぎました。数年前と同じように私は夫の浮気を疑い、それでも夫に言い出せず、少々ノイローゼ気味になりました。
ゲイ画像の再発見
そしてまたパソコンの中を探るようになったのです。すると、あろうことかまたゲイ画像が大量に保存されていたのです。それも隠すようにではなく、家族みんなが簡単に開くことのできるフォルダに。そして履歴を見ると毎晩のようにゲイ画像を再生している様子でした。
私は数年前の言い訳がウソだったと悟りました。そしてウソをつくということは、やましい気持ちがあるからだと理解しました。その日から夫に対して少しずつ嫌悪感を感じ始めました。あんなに大好きだった夫に触れることも目を見ることも嫌になり、毎日の行動も腹立たしくなってきて全てが悪いイメージでしかとらえられなくなりました。
家事への不満
愛情のあったときは、夫の身の回りの世話をするのが幸せだったのに、今では服を脱ぎっぱなしだったり、休みの日にボケっとテレビを見ている姿が憎く思え、最低限の家事しかやらなくなりました。そもそも夫はそういう家庭に育ったのでしょう。自分では家のことをまったくやりません。暖房器具の灯油が空になっても、雨が降り出して洗濯物が濡れようとも、やかんのお湯が沸騰して家中蒸気で湿っても、まったく関心のない人です。家のことは妻がやる、という感覚の持ち主なのです。
愛情があったときは、それでも仕方がない、私がやる、と思えたのですが、今となっては自分が家政婦のような気持ちになり、なんでこんなに私だけが全てをやらなくてはいけないのか。無性に腹立たしくて、でもその気持ちを爆発させることができず、ストレスをためつつ毎日を過ごしています。
会話の断絶
会話はもう4カ月以上ロクにしていません。必要な日常会話は子供の前ですのでしていますが、顔を合わせる機会もなるべく避け、夫が帰ってきても夕飯を出しては先に寝室にこもり、休みの日も別室でテレビを見たり、外出したり、子供と話すだけで過ごしています。
寝室もダブルベッドでしたが、セックスレスに耐えられず私が別のベッドを購入し、同じ部屋ではありますが別寝です。それでも夫は何も聞いてきません。何も訴えてきません。不満があるでしょうが、私に言っては来ません。私が何を怒っているか、ある程度分かっていると思うのですが、そのことにはまったく触れてきません。
精神的な限界
この状態が精神的に限界に来ています。なぜ、話し合おうとしないのか。このままでいいと思っているのか。夫婦の会話がなくても、家のこと、最小限でもしてくれればいいや、と思っているのでしょうか?まさしく家政婦です。一番初めの悩みはセックスレスでした。でも今となっては私のほうが夫とそういうことがしたくありません。
機会を見計らってゲイであることを責めて責めて、今後どうするのか聞きたくて気持ちがパンパンになっています。でも、心の端っこのほうにかすかに、修復できるのでは・・・という希望のようなものがあり、なかなか言えずにいます。
口に出してしまうことで全てが終わるのが怖い
本当のことを聞かなくては何も始まらないのはわかっているのですが、口に出してしまったことで全てが終わることも怖いのです。今は夫への愛情を取り戻そうという努力や理解より、今後の私の人生に女としての喜びがないのが悲しくて気が狂いそうです。
一刻も早く離婚して新たな人生を歩みたい気持ちが日々膨らんでいます。しかし、思春期の子供が二人います。会話のない両親におかしな空気は十分感じていると思います。このままではいけないのはよくわかっているのですが、私は子供のことと同時に自分の人生も大切なのです。
いつまで何も大事なことを話し合わずに暮らしていけばよいのでしょうか。勇気を持って夫に問題を突きつけるべきでしょうか?

ご相談への回答
ゲイ×家事に無関心な夫と今後離婚か再構築か…答えを出すには?
恋人・夫婦仲相談所所長の三松真由美より回答します。
夫のゲイ疑惑・・・るるさん、よく似た状況の妻のかたがたはいらっしゃいますので、お一人で悩まなくて大丈夫です。
ただ、結婚15年というと、かなり長いあいだ、ゲイ趣味??ということに気がつかなかったということですよね。セックスレスになる以前の時期の寝室状況で不審な点はなかったのでしょうか。女性も男性もパーフェクトというタイプの性癖でしょうか。
家事に無関心な夫=妻の甘やかしが原因と考える
そして、だんな様は、家事に無関心ということですね。
「愛情があったときは、それでも仕方がない、私がやる、と思えたのですが」とるるさんはおっしゃってます。本来は、結婚時に、家事の分担や、して欲しいことは陳述しておくべきでした。
るるさんの「甘やかし」が、悪い方向に向いたと思います。るるさんの文章からは、夫婦なのに、子どもさんもいるのに肝心な点が何一つ会話できていない、しかも15年間も、という事実が浮き上がってきています。ここは、決定的にるるさんの反省点となる部分です。
離婚する前に結婚観を見つめなおす
「一刻も早く離婚して新たな人生を歩みたい気持ちが日々膨らんでいます。」
まず、離婚を考える前に、るるさんの「結婚観」を見つめ直す時かとも思います。
- ゲイだから別れる?
- 家事を全然しないから別れる?
- 子どもがいるから先延ばしにする?
- セックスが復活すれば別れない?
- 家事を手伝うようになれば別れない?
- 会話ができるようになればどうする?
- 「男もお前も両方抱く」と言われたらどうする?etc
このように、結婚相手に対する、るるさんのイメージと条件、妥協点などを箇条書きにして考えてみてください。
結婚観は人それぞれ:気持ちを固める準備をする
三松所長の相談所に来られた「夫がゲイ」の奥様(お子様あり)はだんな様にゲイのカミングアウトをされたあとも、それでも、夫が好きと言うことで、夫婦関係を修復されました。
結婚観は人それぞれです。浮気問題にしても、泣きわめいて、相手の家に怒鳴り込む妻もいれば「そんなんへっちゃら!男の甲斐性」と笑い飛ばす妻もいます。るるさんの、気持ちが1本決まれば、離婚するも、再婚するもすっきり進むはずです。
「あんなに大好きだった夫」について自問自答してみよう
るるさんは、「あんなに大好きだった夫」とおっしゃっています。
その時の気持ちを思い出し、何がそんなに好きだったのかをもご自分に問いただしてみてください。勇気を出してだんなさまに突きつけるのは、考えがまとまってからにしてくださいね。
「ゲイであることを責めて責めて、」という考えは間違いです。ゲイを責めてもしかたありません。いえ、責めてはいけません。
15年間も、なぜ根っこの部分が話し合えていなかったかを お互い考えるのがいいと思います。前向きに、前向きに。。
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どうぞ一人で抱え込まずに、私たちに頼ってくださいね。
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※匿名でお悩みをご相談いただいたご本人に許可をいただいて掲載しています。
