近年、3組に1組は離婚しているという現状の中で、夫婦の離婚危機はやっぱりあるのでしょうか?
離婚の原因となるのは価値観の不一致や経済的事情、浮気や不倫など様々な事情があります。
今回はそんな夫婦の離婚危機について、実例や離婚危機の原因、改善策について詳しく紹介していきます。
離婚危機は本当にある?
夫婦の離婚危機は本当にあるのでしょうか?
夫婦の離婚危機について詳しく見ていきましょう。
乗り越えた人のストーリー
離婚危機を実際に乗り越えた、裕子さん(50代・仮名)のストーリーをご紹介します。
結婚してはや35年。何度も離婚危機に直面しましたが、今では若い時以上に良い関係になれたと思っています。
子育てや家事に全然参加しない夫で日々不満を溜めており、子供が大学進学で上京したタイミングに大喧嘩が重なり、これまでの私の不満が爆発。
別居を言い渡して、実家の空き家で1か月ほど一人で暮らしていた時期があります。
最初の2週間はひとりは気楽でいいわと開放された気分になっていました。
古い暖房の部屋で寝ていたので乾燥と日々の大掃除の疲れからか、風邪をひき、とたんに老後のことが頭に浮かび、一人で生きるのは寂しいという気持ちになりました。
走馬灯のように、昔結婚記念日に私が欲しいと言っていた高価な指輪を買ってきてくれたなあ、週末に二人でよく食べにいく街の中華屋さんまた行きたいなあ、育児は全然だったけれど、仕事を頑張って、そのおかげで不自由ない暮らしをさせてもらったよなあとか。ポツポツと、夫の良い記憶が思い出されてきて。
もう一度、私から夫に優しくしてあげようかなと思い立ち、帰宅した日に夫が好きだった麻婆豆腐を作ってあげたら、私の目の前で食べながら夫が突然泣き出して。普段感情を出さない夫が、50歳も過ぎて泣きだしことが、衝撃だったのと、ああ自分がいないとこの人はだめなんだと思うと、心のどこかでは嬉しい気持ちになりました。
いまでは以前よりも夫婦の会話も増えて、子供がいなくなり家事が減ったことでわたしのストレスも減り、良い関係になれていると思います。
裕子さんの場合は、離婚を決断する前に、別居により冷却期間を挟んだことで、お互いの大切さを認識し、関係性を見直す転機となったのですね。
離婚危機を乗り越えるためには「棚卸し会議」をせよ!
離婚危機を乗り越えるために別居をするというのは最終手段。ショック療法に近くなかなか真似できるものではないかと思います。
もう少し手前の段階でお互いに十分にコミュニケーションが可能な場合には、離婚危機乗り越えるためには、2人で「棚卸し会議」をするのがおすすめです。
仕事では、成果報告や個人への評価など定期的に自身の行いに対する振り返りが行われます。
一方、夫婦間では、日々の家事・育児・両親の介護など大小様々な問題に二人で立ち向かう必要があります。にもかかわらず、家庭の出来事に対する振り返りを行う夫婦は、ほとんどいません。
棚卸し会議では、夫婦関係の反省点やお互いにモヤモヤしたことなどを最低5個ずつ言い合う時間を作ります。半年に一度、3か月に一度など、夫婦の中で習慣化すると良いでしょう。
「今週はあなたが担当だったはずのお皿洗いを私が代わりにやったんだよね。それなのに感謝の言葉もなくて不満に思ってた」
「実は仕事で自分の担当しているプロジェクトでトラブルがあって余裕がなくて・・・代わりに皿洗いしてくれたことも今まで気づけなくてごめん。その分来週は代わりに僕が多めにやるね」
「そうだったのね。そういう事情があったなら言ってくれればよかったのに。じゃあ来週はお願いね」
モヤモヤしていたことについて、相手の立場を知ることで納得ができたり、または次から同じ理由でのモヤモヤを繰り返さないための予防策を二人で考えたりすることができます
会議のポイントは、会議の日だけは何を聞いても相手に怒らないと約束してから話すことです。
離婚危機を乗り越えるためには「ふたりで寝る前のストレッチ」をせよ
夫婦の離婚危機を避ける方法は、2人で一緒にできることを見つけることです。共通の趣味があれば良いですが、なかなかすぐには見つけられない方も多いかと思います。そこで、簡単にできる「寝る前のストレッチ」を2人でする事が実はとてもおすすめなんです。
お互いの体を引っ張って体を伸ばしたり、前屈の際に背中を押すなど、自然とスキンシップができるので夫婦の距離が縮まる効果が期待できます。最近はYouTubeなどでエクササイズ動画が増えているので、エクササイズ動画を検索して2人で始めてみてください。
離婚理由のTOP10
厚生労働省の発表で、令和2年(2020)の離婚件数は約19万3千組で、大体「3分の1」が離婚している計算となります。
裁判所が公表する申立ての動機を見ると、家庭裁判所に持ち込まれた離婚理由TOP10を知ることができます。
<家庭裁判所による離婚原因ランキングTOP10>
- 性格が合わない
- 精神的に虐待する
- 生活費を渡さない
- 暴力を振るう
- 異性関係
- 浪費する
- 家族親族と折り合いが悪い
- 性的不調和
- 家庭を捨てて省みない
- 酒を飲み過ぎる
最も多い理由は「性格の不一致」。そして意外に思われるかもしれませんが、セックスレスなどの性的不調和も離婚事由となっているのです。
離婚危機の前兆に気を付けよう
次は離婚危機の前兆について詳しく見ていきましょう。
夫婦関係に生じる離婚の危機サイン
夫婦関係に生じる離婚の危機サインは様々あります。
たとえば、家庭の決定事項を相手に相談せずに自分一人で決めてしまったり、すれ違いが多く一緒に過ごす時間が減ったり、夫婦の営みが減ったり、ケンカすることが増えたり、価値観や経済観の不一致が増えたりなど、夫婦同氏の問題が離婚の危機サインとなっているパターンがあります。
他にも、義両親との不仲や妻か夫が浮気や不倫をしているなどの原因も、離婚の危機サインとして挙げられます。
離婚すべき?離さない方がいい?
現在、離婚すべきかどうか迷っている方もいらっしゃると思います。
実際に離婚すべきかどうかを判断する方法を紹介していきます。
夫婦の離婚の是非を判断するチェックリスト
夫婦で離婚を検討すべきかどうかのポイントはいくつかあります。
一つ目は離婚後に自立して生活していくだけの経済力はあるのかです。
正社員であれば経済的に自立できますが、パートや契約社員だと収入が不安定になりがちです。
二つ目は子どもがいる場合は離婚後にどちらに親権が渡るのか、養育費はどうするのかです。
子どもにとって母親と父親のどちらについていくかは将来を決める大切なことです。
三つ目は一人親の負担です。
離婚してシングルマザーになると、家事や育児だけでなく、働いて生活の基盤を作っていく必要があります。
仕事と家庭の両立をしていくのは想像以上に大変なのです。
離婚と向き合う際に考えたいこと
離婚と向き合う際に考えたいことは将来のことや子どものことです。
将来的に離婚をして経済的に自立していけるのか、仕事はどうするのか、慰謝料や養育費は貰うのかなどを考えていくべきです。
また、子どもがいる場合は親権はどちらに渡るのか、養育費はどれくらい払うのか、子どもが離婚に対してどう考えているかなどを考える必要があります。
お互いに十分に話し合った上で、離婚ときちんと向き合っていきましょう。
離婚を決断する前に押さえておきたいポイント
離婚を決断する前に抑えておきたいポイントとしては、離婚を検討している原因が今後、解決に向かうかどうかです。
離婚を検討している原因が浮気や不倫で相手をどうしても許せないのであれば、離婚することが現実的ですし、価値観や経済観の不一致であれば、話し合いの時間を設けたり、お互いに考え方を変えて理解を深めることで夫婦の関係が改善されるかどうかを考えていきます。
安易に離婚に走るのではなく、離婚を決断する前に本当に改善される余地はないかどうかを検討した上で初めて離婚を現実的に考えていきましょう。
産後クライシスが離婚危機をもたらす理由と対処法
産後クライシスは妻側が子どもを産んだ後2〜3年の間に夫に急激に愛情が無くなる現象のことを指します。
産後クライシスはなぜ離婚危機をもたらしてしまうのでしょうか?
次は産後クライシスが離婚危機をもたらす理由と対処法について、詳しく紹介していきます。
産後に生じる夫婦の問題とその解決策
産後クライシスが起きる原因は妻が子供を出産した後に、女性ホルモンや愛情ホルモンが減少し、夫への愛情が薄れてしまうことが一つの原因と考えられています。
さらに出産直後のストレスや子育てのストレスや不安が絡み合い、発生する場合もあります。
この産後クライシスになってしまうと、夫に対して些細なことでイライラしたり、感情のコントロールがうまくできず攻撃的になったり、夫に対して冷めた態度を取ってしまったりするなど、夫婦関係を悪化させ離婚危機に陥ってしまう可能性があります。
そこで、産後クライシスに陥った夫婦の解決策として、夫婦の話し合いの時間を設けることや、妻と夫で役割分担を見直すことです。
話し合いの時間を設けることで、妻がストレスと感じていることや悩みを夫に打ち明ける機会になりますし、妻側の家事や育児の負担が大きいことが原因であれば、夫に少し役割を変わってもらうなどの対策が有効となってきます。
産後クライシスにおける夫婦の円満な生活の維持方法
産後クライシスに陥った夫婦が円満な生活を維持する方法としては、夫側がなぜ妻が産後クライシスに陥ってしまったかの原因を掴むことや、産後クライシスとはそもそも何かを理解することが大切です。
産後クライシスで辛い思いをしている妻に夫が寄り添うことで、妻のストレスや悩みが癒されて円満な夫婦関係を維持することに繋がります。
産後クライシスを通じて夫婦が危機を乗り越える方法
産後クライシスに陥った夫婦が離婚危機を乗り越える方法としては、お互いを理解する姿勢を持つことです。
夫側は妻が今どのようにストレスを感じているのか、どのように悩んでいるのか、子育てに切羽詰まっていないかを理解する必要があります。
一方で、産後クライシスに陥った妻側も夫がどのように感じているかや、今後どうしていきたいのかを理解していくことが大切です。
産後クライシスは妻だけの問題ではありませんので、妻と夫の夫婦二人で問題に取り組んで解決していくことで、離婚危機を乗り越えることが出来るようになります。
離婚後の後悔や再構築の可能性
離婚後に後悔してしまうことは実際あるのでしょうか?
また、離婚を考えた後に再構築できる可能性はあるのでしょうか?
次は離婚後の後悔や再構築の可能性について、詳しく紹介していきます。
離婚後に生じる後悔と再構築の道筋
離婚後に生じる後悔としては、経済的な問題や孤独感などが挙げられます。
離婚する前は経済的に夫に頼っていた場合は離婚後に職探しに難航したり、思ったより給料が貰えずに生活が苦しくなることで後悔することが多いです。
また、離婚したことで孤独だと感じる機会が増えることで公開することもあります。
子どもがいる場合は両親が揃っていた方がよかったのではないかという後悔や、子どもを育てていくのに一人では大変だと感じた場合に後悔することが多いです。
では、離婚を考えた後に再構築できる可能性はあるのでしょうか?
再構築できるかどうかはお互いの考えに寄ります。
自分が離婚をせずに関係を続けたいと思っていても、相手が離婚したいと強く感じているのであれば、一方通行となってしまいます。
そうなる前に夫婦関係が悪化したと思ったら、まずお互いがどう感じているか、将来どうしていきたいのかを打ち明けて理解することで、今まで知らなかった相手の思いを知ったり、自分の考えを伝えることが出来、夫婦関係を再構築していこうと前向きな気持ちになる可能性が高まります。
離婚を乗り越えて再び幸せになる方法
離婚を乗り越えて再び幸せになる方法としては、離婚をマイナスのものと捉えずに前向きに生きていくことが大切となってきます。
確かに離婚後は経済的に厳しく、孤独を感じることも多いですが、離婚したことで良かったと思える瞬間もあることでしょう。
離婚をしたことで失敗したとネガティブ思考で考え続けるよりは、離婚をしてよかったとポジティブ思考で考えることで仕事もプライベートも自然と充実し、再び幸せになるチャンスをつかむことが出来るようになります。
離婚後の人々が語る意外な幸せとは?
離婚後の人々が語る意外な幸せとして、一人になったことでの解放感や自由な時間が増えたことでのプライベートの充実などが挙げられます。
夫婦二人の時や家族で居るときにはできなかったことが出来たり、一人の時間を満喫することで、離婚してよかったと以外と幸せを感じる瞬間があります。
不倫や浮気がもたらす夫婦危機とその解決策
不倫や浮気が離婚の原因となることもありますが、果たして不倫や離婚がどれくらい離婚危機をもたらしやすいのか、その解決策はどのようなものがあるか気になりますよね。
最後に不倫や浮気がもたらす夫婦危機とその解決策について、詳しく紹介していきます。
夫婦関係に波風を巻き起こす不倫や浮気の実態
夫婦関係に突如波風を巻き起こす不倫や浮気は現実としてあるのでしょうか?
あるリサーチでは、夫・妻ともに不倫や浮気をしたことが原因で離婚に繋がった割合は離婚の全体の原因の約15%となっています。
また、夫側の不倫や浮気が発覚した後に妻側が離婚を申し出た割合は20~30%であるのに対し、妻側の不倫や浮気が発覚した後に夫側が離婚を申し出た割合は70%となっています。
実際に不倫や浮気をしたことで離婚に発展するケースは少なくないのです。
不倫や浮気からの回復と夫婦危機克服の道のり
相手が不倫や浮気をしたことで夫婦関係は回復できるのでしょうか?
回復できるかどうかは相手の対応や考え方、子どもの将来などから考えていくべきです。
相手が十分に反省し、もう二度と不倫や浮気をしないと誓うのであれば、夫婦関係を再構築していくのも一つの手です。
また、子どもが将来的に両親揃っていた方がいいと考えているのであれば、相手と十分に話したうえで子どものために離婚せずに夫婦関係を再構築していくという考え方もあります。
夫婦関係の再構築と信頼回復のための具体的なアプローチ
相手が不倫や浮気をしたことで崩れてしまった夫婦関係を再構築し、信頼を回復するためには相手が十分に反省した態度を示し、もう二度と不倫や浮気をしないと誓ってもらうことが大切となってきます。
確かに相手が不倫や浮気をしたことは許せないですし、相手のことを信じられなくなりますが、相手が十分に反省し、もう二度と過ちを起こさないと誓うのであれば、もう一度夫婦関係を再構築し、信頼してみるのもアリだと思います。
また、自分が不倫や浮気をしたことで相手の信頼を裏切ってしまったり、夫婦関係を壊してしまった場合も、相手に真摯な態度で接して二度と同じ過ちを犯さないと誓うことが相手の信頼回復や夫婦関係を再構築していくポイントとなります。
恋人・夫婦仲相談所について
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